売れない営業マンがお客さんから予算を引き出そうとする際の質問の仕方を参考にしながら、私が実際におこなっている予算の聞き出し方もご紹介していきます。

 

ダメな例①

「月々、いくらまで支払えますか?」

このようにストレートに聞いている住宅営業マンがいますが、近くで聞いていてひやひやします。

「あなたの給料ならいくらまでの支払いが限界ですか?」

と聞いていることとあまり変わらない気がします。

このダメ営業マンは「わたしは聞きにくいことをズバズバ聞くことのできる度胸のある営業だ」と自分に酔っているだけです。私から言わせればどうしようもない素人です。

私がお客の立場だったら、自分の価値を値踏みされているようで腹が立ちます。どうして初対面のあなたなんかにそこまでバラさないちいけないのか、と思います。

月々の支払い可能額をストレートに聞くよりも「現在のアパートのお家賃はおいくらですか。」と、家賃を聞いたほうが間接的でよいという指導をする先輩がいます。でも、これも失礼です。

家賃というのは生活のグレードそのものですから、信頼関係のできていない人に聞かれるのはイヤなものです。それに支払っている家賃が安いからといって、支払い能力がないと判断するのも危険です。

家賃を聞いたところで、はっきりした支払能力は分からないのですから最初から聞く必要はありません。

私の聞き方は、

「マイホームのためなら最大で月々でいくらまでなら、捻出しても構わないと思われますか。」

です。

このように聞けば、お客さんの給料や生活のグレードといったプライベートを犯すことなく、支払い能力を引き出すことができます。

お客さんとしては、

「自分がマイホームのために出してやってもいいと思う額はこれくらい。ほんとはもっと支払う能力あるけど。」

というスタンスを貫けるからです。

お客さんのプライドを傷付けずに本音を引き出せてこそ、プロの営業マンです。

 

ダメな例②

「自己資金はいくらご用意できますか?」

この聞き方だと「あなたの貯金はいくらありますか?」とほとんど変わりません。かなり気持ちの悪い質問です。

資産を狙われると困るので、良識のある人は貯金の額をみだりに他人に教えたりしないものです。

われわれ住宅営業マンはお客さんの貯金額を知りたいわけではありません。知る必要があるのはマイホームに拠出することのできる現金の額です。

そのことを明確に示せば、お客さんから気持ち悪がられずに済みます。

私の聞き方は、

「親御さんからの援助やご自身の貯金の中からマイホームに充てても構わない金額ってだいたいどれくらいをお考えですか。」

です。

このように聞かれたお客さんは「本当はもっと持っているけどね」というスタンスで回答することができます。実際はそうでなくても、です。

それでいいのです。いくら貯金を残すのかはお客さんの自由であり、営業マンはそれを知る必要はないのです。

 

ダメな例③

「年収はいくらですか?」

目の前のお客さんが本当に自分の客になりえるのかを把握したいがために、住宅営業として年収額を早く聞き出したい気持ちは分かります。店長から年収を聞かないと叱られるというのもよく分かります。

しかし、ストレートに聞いてはいけません。お客さんに気持ち悪がられます。いかに気持ち悪がられずに年収額を引き出すのか。これが住宅営業としての腕の見せどころです。

気持ち悪がられずに聞き出すために利用するのは所得税減税です。私の場合はこんな感じです。

「私が今まで担当させていただいた一般的なボリュームのおうちは35坪前後です。

30坪程度でも4LDKの間取りは十分確保できるのですが、1階の和室は畳コーナといった感じになります。逆に40坪ともなるとかなりゆったりした感じになります。

そこはそれぞれのお客様がマイホームにどの程度までお金をかけてもいいとお考えになるか、によりますね。

ゆったりした家は固定資産税も高くなりますし、お子様が将来出ていかれることを考えれば大きな子供部屋はもったいないという考えもあります。

家はゆったりしていても住宅ローンのお支払いで日々の生活が苦しいというのでは困ります。

もしもに備えて貯金を使わずに住宅ローンを多めに借りるか、金利を払うのがもったいないから最初に貯金の多くを使うか。それはお客さまの考え方によりますから、われわれがどちらがいいとは言えませんね。

また、住宅ローンを借りることによって所得税減税がありますから、ご年収の額によってもそのあたりの判断は変わってきますね。

お客様の場合、所得税減税によっていくら税金が戻って来るか算出してみましょうか。昨年度のご年収の額って覚えてらっしゃいます?」

といった感じです。

年収を知りたいのではなく「所得税減税額を算出するのに年収という数値が必要なだけ」というスタンスで聞くのです。

そこに行きつくまでの話は、所得税減税ということに興味をもってもらうための前置きです。

本当は私も自分のお客さんになりえるかどうかの判断のために年収を聞きたいのです。しかし、それをいかに顔に出さないかが重要です。

「お客さんがどのくらい得できるのか、年収が分かればより具体的に示せるのですけど。」というポーカーフェイスをつらぬくことがミソです。

 

自己紹介

はじめまして。

私は某住宅会社で営業マンをやっておりますアッキーと申します。

 

 

私のような者のブログを読んで頂きまして、ありがとうございます。

私は大学を出てすぐに住宅営業マンになりました。今年で13年目です。住宅営業マンになった理由は、就職情報誌に書いてあった賞与の額が高かったからです。

今でこそなんだかえらそうに営業ノウハウを語ったりしておりますが、7年目までは全然売れませんでした。年間1棟か2棟、よくて3棟でした。7年目には11ヵ月連続で契約がないという状態になりました。

私のせいで店のメンバーが営業報奨金をもらえないという月がよくありました。契約しないと店のメンバーから白い目で見られるというシステムを考えた人は悪魔だと思います。

このブログをはじめたのもその頃で、ひたすら仕事の愚痴を書き連ねてストレスを発散していました。

連続坊主が11カ月続いたその月に、私はこのサイトを通じてフッキーさんという方からメールをいただきました。フッキーさんは東北地方の方で、飲食チェーンの仕事を辞めて住宅営業に転職したという経歴の持ち主でした。

彼は住宅会社に転職した時に、店のメンバー全員から引き出しの中で腐らせていた土地なし客のアンケート名簿をもらったそうです。先輩たちは更地・建替客の名簿は渡さずに、土地なし客名簿だけをフッキーさんに渡したのです。彼は必然的に土地なし客に特化せざるをえなかったのですが、半年後には同期入社の営業なかで一番を取ってしまったそうなのです。

現在でも、彼が契約するお客さんの9割は土地なし客だそうです。そうなったきっかけは土地なし名簿ばかりをもらったことがきっかけではあることは間違いありません。

でも彼は「中途入社の営業は土地なし客に特化するべき」だと言います。その理由のひとつが「他の営業マンが避けるので社内競合が少ない」ということでした。中途入社の社員が社内競合なんかしたらひんしゅくをかいますからね。

でも最大の理由は「土地さえ決まったら家も契約してくれるから」だと言いました。

確かにそうです。土地さえ決まったら土地なし客は早いです。でもその土地がなかなか決まらないから苦労するんですよね。だからみんな土地なし客を避けるのです。

でも、フッキーさんは努力家でした。土地を売るための方法を猛勉強したそうです。そこで出会ったのが石川智忠という人です。

私はフッキーさんが使用したという石川智忠氏の動画マニュアルを購入して実践してみた結果、契約ができたのです。これには自分が一番驚きました。

7年目の8月に私は11ヵ月連続坊主を止める契約をしました。土地なしのお客さんを契約できたのですが、土地を案内した日の夜に「あの土地を契約したい」とお客さんのほうから電話がかかってきました。フリーの土地だったのですが、建物のほうも当社で契約してくれました。入社して初めて「自分の力で獲った」という実感のある契約でした。

これで私は土地なし客に味をしめ、翌月も土地なし客にターゲットを絞ったところ、運よく契約できました。それはまた他の分譲地の土地案内からの契約でした。店長から「やればできるじゃないか」と言われました。あんな言葉をかけてもらったのは中学生の頃以来だったかもしれません。

ここからが自分でも驚きなのですが、翌10月も1棟、11月はなんと2棟、12月も2棟、そして1月は1棟の契約。気が付けば半年間に8棟の契約をしていました。半年に一度契約するかしないかという成績だった私にとって、天文学的数字の契約棟数です。

それから6年経った現在、毎月2棟ペース、年間24棟ペースで契約ができるようになっています。(調子が悪いと年間20棟を切ることもあります)

これはリアルな話ですが、給与は100万円を超えます。出荷がまとまっている月は140万円を超えることもあります。

私が売れるようになれたのは、運がよかったからです。本気でそう思っています。才能はないです。

私はそもそも、あまり物事を要領よくこなすことができません。でも、土地なし客に特化してそこに全精力を注ぐ、という単純なやり方にはハマることができました。

「フッキーさんからメールがもらえたこと」「石川氏の営業手法にハマることができたこと」。この2つの運のために、私は売れるようになれました。

私はそれまでも数々の住宅営業ノウハウが書かれた本を購入して実践してきました。でも、絶対にまねできないようなことだったり、まねできたとしても家が売れるようになるものではありませんでした。田中敏則とか丸山景右といった名前を聞かれたことがありますでしょうか。彼らのような天才が書いたノウハウは、私にはダメでした。

しかし石川氏の営業手法は天才たちが語る営業手法とは全く違いました。こんな私でも実践でき、すぐに結果が伴いました。

そのマニュアルはそれなりに高額でしたが、今となってはその何十倍もの営業報酬を毎月得ているわけですから、安い買い物だったと言うべきかもしれません。かつては書店販売もされていたのですが、現在ではネット限定で販売されているだけのようです。一応リンクを こちら に貼っておきます。

私はこの営業手法を読者の皆様におすすめしているわけでは決してございません。この営業手法が「私には合っていた」ということです。家がなかなか売れない営業マンであっても、このようなきっかけにさえ出会えれば大きく変われる可能性がある、ということを知っていただきたいのです。

私は今、社内で「土地なし王」と呼ばれています。毎月複数棟を契約してくるけれど、契約するお客さんが全て土地なし客だからです。褒められているのかけなされているのか分かりません。

今も家が売れずに悩む住宅営業マンが、私のブログの中から覚醒のきっかけを得て頂けるとすれば、これほど幸せなことはありません。

今後もできる限り、皆様のためになるような優良な住宅営業ノウハウを公開していけるよう努力してまいりたいと思います。