第42代アメリカ大統領のビル・クリントンは聴衆を飽きさせない演説をすることで有名でした。

あまり難しい言葉を使わず自分の気持ちをストレートに語るその内容に、国民は共感を得やすかったようです。

彼の演説スタイルは独特でした。それまでの大統領は演説台の前に立った状態で話すことが通例でしたが、彼は椅子に座って机に手を置いた状態で話をしました。

しかし時と場合によっては、立って演説するケースもありました。

それを見ていたアメリカ国民は、クリントン大統領は立って演説するよりも座って演説したほうが面白いということに気づきました。

行動生理学の分野で興味深い説があります。ミズーリ大学のアレン・ブルードーン博士のグループが、「人間は立っている時は攻撃的な思考になり、座っている時は柔和な思考になる傾向がある」という研究を発表しています。

人間は座ることで無条件に少しだけ優しくなってしまうということですね。

店長が「お客さんを座らせろ」とうるさく言ってくるのには、行動生理学的見地からしても一理あるのかもしれません。

また、立っている状態のお客さんと話をしようとしても、お客さんはすぐに体の向きを変えて逃げることができます。しかし座っているとそうはいきません。

住宅展示場に来たお客さんというのは、展示場の家具や設備にばかり気を取られています。営業マンにとっては見飽きた展示場の設備でも、初めて見るお客さんにとっては興奮するものです。

そんな状態のお客さんの注意をこちらに向けようとすることは逆効果です。私の場合は、展示場をひととおり案内してお客さんの興奮が落ち着いたところで、リビングのソファに座ってもらうようにしています。

ところが若手の営業マンはなかなかお客さんを座らせません。彼らは最新設備に関しては意気気揚々とお客さんに説明し、質問にも的確に応えています。しかし、いざ座った状態で面と向かって話を聞くとなると躊躇してしまうようです。

展示場でお客さんと座って話をするのは、面接でも三者面談でもありません。堅苦しく考える必要はありません。

私の場合は、お客さんをひととおり案内し終えたころで事務所の内務社員に「お茶とジュース用意してリビングのテーブルに置いといて」とこっそり依頼します。準備ができたらお客さんをリビングに誘導し、「お茶が入りましたので、ちょっと休憩していってください。」と言います。これで座らないお客はいません。

座ってもらっていきなり「マイホームのご計画がおありなのですか?」などと聞くのは最低です。座ったことでせっかくガードが緩くなろうとしているのに、またガードを固められてしまいます。

私は「住宅展示場を回るのって疲れませんか?」と言います。

そうするとお客さんは「いや~。ほんとそうなんですよ。」と、つい本音を漏らしてしまいます。

これがとても重要です。この何気ないやり取りで、「この営業マンは本音で話せる人間だな」と思わせることができるからです。

まず、座ってもらう。そして、本音を漏らしてもらう。最新の設備の操作方法を説明できることよりも、これができる営業のほうが家は売れるのです。

 

 

 

自己紹介

はじめまして。

私は某住宅会社で営業マンをやっておりますアッキーと申します。

 

 

私のような者のブログを読んで頂きまして、ありがとうございます。

私は大学を出てすぐに住宅営業マンになりました。今年で13年目です。住宅営業マンになった理由は、就職情報誌に書いてあった賞与の額が高かったからです。

今でこそなんだかえらそうに営業ノウハウを語ったりしておりますが、7年目までは全然売れませんでした。年間1棟か2棟、よくて3棟でした。7年目には11ヵ月連続で契約がないという状態になりました。

私のせいで店のメンバーが営業報奨金をもらえないという月がよくありました。契約しないと店のメンバーから白い目で見られるというシステムを考えた人は悪魔だと思います。

このブログをはじめたのもその頃で、ひたすら仕事の愚痴を書き連ねてストレスを発散していました。

連続坊主が11カ月続いたその月に、私はこのサイトを通じてフッキーさんという方からメールをいただきました。フッキーさんは東北地方の方で、飲食チェーンの仕事を辞めて住宅営業に転職したという経歴の持ち主でした。

彼は住宅会社に転職した時に、店のメンバー全員から引き出しの中で腐らせていた土地なし客のアンケート名簿をもらったそうです。先輩たちは更地・建替客の名簿は渡さずに、土地なし客名簿だけをフッキーさんに渡したのです。彼は必然的に土地なし客に特化せざるをえなかったのですが、半年後には同期入社の営業なかで一番を取ってしまったそうなのです。

現在でも、彼が契約するお客さんの9割は土地なし客だそうです。そうなったきっかけは土地なし名簿ばかりをもらったことがきっかけではあることは間違いありません。

でも彼は「中途入社の営業は土地なし客に特化するべき」だと言います。その理由のひとつが「他の営業マンが避けるので社内競合が少ない」ということでした。中途入社の社員が社内競合なんかしたらひんしゅくをかいますからね。

でも最大の理由は「土地さえ決まったら家も契約してくれるから」だと言いました。

確かにそうです。土地さえ決まったら土地なし客は早いです。でもその土地がなかなか決まらないから苦労するんですよね。だからみんな土地なし客を避けるのです。

でも、フッキーさんは努力家でした。土地を売るための方法を猛勉強したそうです。そこで出会ったのが石川智忠という人です。

私はフッキーさんが使用したという石川智忠氏の動画マニュアルを購入して実践してみた結果、契約ができたのです。これには自分が一番驚きました。

7年目の8月に私は11ヵ月連続坊主を止める契約をしました。土地なしのお客さんを契約できたのですが、土地を案内した日の夜に「あの土地を契約したい」とお客さんのほうから電話がかかってきました。フリーの土地だったのですが、建物のほうも当社で契約してくれました。入社して初めて「自分の力で獲った」という実感のある契約でした。

これで私は土地なし客に味をしめ、翌月も土地なし客にターゲットを絞ったところ、運よく契約できました。それはまた他の分譲地の土地案内からの契約でした。店長から「やればできるじゃないか」と言われました。あんな言葉をかけてもらったのは中学生の頃以来だったかもしれません。

ここからが自分でも驚きなのですが、翌10月も1棟、11月はなんと2棟、12月も2棟、そして1月は1棟の契約。気が付けば半年間に8棟の契約をしていました。半年に一度契約するかしないかという成績だった私にとって、天文学的数字の契約棟数です。

それから6年経った現在、毎月2棟ペース、年間24棟ペースで契約ができるようになっています。(調子が悪いと年間20棟を切ることもあります)

これはリアルな話ですが、給与は100万円を超えます。出荷がまとまっている月は140万円を超えることもあります。

私が売れるようになれたのは、運がよかったからです。本気でそう思っています。才能はないです。

私はそもそも、あまり物事を要領よくこなすことができません。でも、土地なし客に特化してそこに全精力を注ぐ、という単純なやり方にはハマることができました。

「フッキーさんからメールがもらえたこと」「石川氏の営業手法にハマることができたこと」。この2つの運のために、私は売れるようになれました。

私はそれまでも数々の住宅営業ノウハウが書かれた本を購入して実践してきました。でも、絶対にまねできないようなことだったり、まねできたとしても家が売れるようになるものではありませんでした。田中敏則とか丸山景右といった名前を聞かれたことがありますでしょうか。彼らのような天才が書いたノウハウは、私にはダメでした。

しかし石川氏の営業手法は天才たちが語る営業手法とは全く違いました。こんな私でも実践でき、すぐに結果が伴いました。

そのマニュアルはそれなりに高額でしたが、今となってはその何十倍もの営業報酬を毎月得ているわけですから、安い買い物だったと言うべきかもしれません。かつては書店販売もされていたのですが、現在ではネット限定で販売されているだけのようです。一応リンクを こちら に貼っておきます。

私はこの営業手法を読者の皆様におすすめしているわけでは決してございません。この営業手法が「私には合っていた」ということです。家がなかなか売れない営業マンであっても、このようなきっかけにさえ出会えれば大きく変われる可能性がある、ということを知っていただきたいのです。

私は今、社内で「土地なし王」と呼ばれています。毎月複数棟を契約してくるけれど、契約するお客さんが全て土地なし客だからです。褒められているのかけなされているのか分かりません。

今も家が売れずに悩む住宅営業マンが、私のブログの中から覚醒のきっかけを得て頂けるとすれば、これほど幸せなことはありません。

今後もできる限り、皆様のためになるような優良な住宅営業ノウハウを公開していけるよう努力してまいりたいと思います。