先輩の営業がよく、こんなことを言います。

「誰かに同行してもらっていても、折衝は担当営業がリードしないといけないよ。」

と。

設計マンや上司を折衝に連れて行ったとしても、必ず担当営業の自分が主導権を握っておく必要があるということです。

設計社員がお客さんの意向と異なることを言えばお客さんの気持ちに寄り添った発言をし、お客さんがあまりに理不尽なことを言い出したら会社としての意見をハッキリと伝えるのが営業マンの仕事だ、ということです。

でもそんなこと、私には無理です。できるはずがありません。

設計マンに同行してもらって折衝するときは、全面的に設計マンに任せきりです。お客さんのニーズを聞き出してラフプランを描くのは全て設計マンがひとりでおこないます。

さらに、私がお客さんの立場に立って口をはさむこともしません。

全ては設計マン主導で折衝が進みます。目の前で設計マンがプランを描いているのを私はひたすら隣で眺めるだけですね。

そしてプランが出来上がると、

「ではいったん事務所に帰ってきれいに仕上げてきます。今日はこのくらいで。」

と、私が言葉を発します。折衝をするのは苦手でも折衝を終わらせるのは上手なのです。

会社に戻ると、設計マンはお客さんの目の前で作成した間取りをパソコンで作り直し、見積りを出してくれます。

ところが、出てくる見積りはいつも高すぎて私はドン引きです。当然、お客さんもドン引きしてしまいます。

設計マンというのはお客さんの予算に関してあまりシビアに考えていないふしがあります。お客さんの希望の間取りを作り上げることが重要で、その結果として金額が高くなることは仕方ないでしょ?と思っているところがあるんですよね。

しかしお客さんにしてみれば担当営業の私に予算を伝えているのだから、当然、その予算内でプランニングしてくれると思っています。それなのに出てきた見積もりは予算を大きく超えているわけです。ドン引きするに決まってますよね。

目が点になっているとはまさにその時にお客さんのことです。私はひたすら申し訳無さそうに渋い顔をするだけです。

こんな調子なので、いい感じで折衝が進んでいたとしても、見積りを提示した段階で必ずお客さんの心が離れていってしまいます。

私は自分でプランを作成できませんので、設計が頼りです。設計に対して立場が弱いのです。だから設計のやることに口出しする権利はないのです。

「社内折衝」という言葉があります。住宅営業で言うと、設計マンをおだてて付いてきてもらったり、女性内務社員にケーキを買ってご機嫌を取っておいて事務処理を手伝ってもらったりということですね。

お客さんとの折衝がまともにできない私ですが、それと同じくらい社内折衝も苦手です。もうどうしようもないのです。

こんな調子なので、今月も坊主確定です。もう終わっている私なのです。

 

自己紹介

はじめまして。

私は某住宅会社で営業マンをやっておりますアッキーと申します。

 

 

私のような者のブログを読んで頂きまして、ありがとうございます。

私は大学を出てすぐに住宅営業マンになりました。今年で13年目です。住宅営業マンになった理由は、就職情報誌に書いてあった賞与の額が高かったからです。

今でこそなんだかえらそうに営業ノウハウを語ったりしておりますが、7年目までは全然売れませんでした。年間1棟か2棟、よくて3棟でした。7年目には11ヵ月連続で契約がないという状態になりました。

私のせいで店のメンバーが営業報奨金をもらえないという月がよくありました。契約しないと店のメンバーから白い目で見られるというシステムを考えた人は悪魔だと思います。

このブログをはじめたのもその頃で、ひたすら仕事の愚痴を書き連ねてストレスを発散していました。

連続坊主が11カ月続いたその月に、私はこのサイトを通じてフッキーさんという方からメールをいただきました。フッキーさんは東北地方の方で、飲食チェーンの仕事を辞めて住宅営業に転職したという経歴の持ち主でした。

彼は住宅会社に転職した時に、店のメンバー全員から引き出しの中で腐らせていた土地なし客のアンケート名簿をもらったそうです。先輩たちは更地・建替客の名簿は渡さずに、土地なし客名簿だけをフッキーさんに渡したのです。彼は必然的に土地なし客に特化せざるをえなかったのですが、半年後には同期入社の営業なかで一番を取ってしまったそうなのです。

現在でも、彼が契約するお客さんの9割は土地なし客だそうです。そうなったきっかけは土地なし名簿ばかりをもらったことがきっかけではあることは間違いありません。

でも彼は「中途入社の営業は土地なし客に特化するべき」だと言います。その理由のひとつが「他の営業マンが避けるので社内競合が少ない」ということでした。中途入社の社員が社内競合なんかしたらひんしゅくをかいますからね。

でも最大の理由は「土地さえ決まったら家も契約してくれるから」だと言いました。

確かにそうです。土地さえ決まったら土地なし客は早いです。でもその土地がなかなか決まらないから苦労するんですよね。だからみんな土地なし客を避けるのです。

でも、フッキーさんは努力家でした。土地を売るための方法を猛勉強したそうです。そこで出会ったのが石川智忠という人です。

私はフッキーさんが使用したという石川智忠氏の動画マニュアルを購入して実践してみた結果、契約ができたのです。これには自分が一番驚きました。

7年目の8月に私は11ヵ月連続坊主を止める契約をしました。土地なしのお客さんを契約できたのですが、土地を案内した日の夜に「あの土地を契約したい」とお客さんのほうから電話がかかってきました。フリーの土地だったのですが、建物のほうも当社で契約してくれました。入社して初めて「自分の力で獲った」という実感のある契約でした。

これで私は土地なし客に味をしめ、翌月も土地なし客にターゲットを絞ったところ、運よく契約できました。それはまた他の分譲地の土地案内からの契約でした。店長から「やればできるじゃないか」と言われました。あんな言葉をかけてもらったのは中学生の頃以来だったかもしれません。

ここからが自分でも驚きなのですが、翌10月も1棟、11月はなんと2棟、12月も2棟、そして1月は1棟の契約。気が付けば半年間に8棟の契約をしていました。半年に一度契約するかしないかという成績だった私にとって、天文学的数字の契約棟数です。

それから6年経った現在、毎月2棟ペース、年間24棟ペースで契約ができるようになっています。(調子が悪いと年間20棟を切ることもあります)

これはリアルな話ですが、給与は100万円を超えます。出荷がまとまっている月は140万円を超えることもあります。

私が売れるようになれたのは、運がよかったからです。本気でそう思っています。才能はないです。

私はそもそも、あまり物事を要領よくこなすことができません。でも、土地なし客に特化してそこに全精力を注ぐ、という単純なやり方にはハマることができました。

「フッキーさんからメールがもらえたこと」「石川氏の営業手法にハマることができたこと」。この2つの運のために、私は売れるようになれました。

私はそれまでも数々の住宅営業ノウハウが書かれた本を購入して実践してきました。でも、絶対にまねできないようなことだったり、まねできたとしても家が売れるようになるものではありませんでした。田中敏則とか丸山景右といった名前を聞かれたことがありますでしょうか。彼らのような天才が書いたノウハウは、私にはダメでした。

しかし石川氏の営業手法は天才たちが語る営業手法とは全く違いました。こんな私でも実践でき、すぐに結果が伴いました。

そのマニュアルはそれなりに高額でしたが、今となってはその何十倍もの営業報酬を毎月得ているわけですから、安い買い物だったと言うべきかもしれません。かつては書店販売もされていたのですが、現在ではネット限定で販売されているだけのようです。一応リンクを こちら に貼っておきます。

私はこの営業手法を読者の皆様におすすめしているわけでは決してございません。この営業手法が「私には合っていた」ということです。家がなかなか売れない営業マンであっても、このようなきっかけにさえ出会えれば大きく変われる可能性がある、ということを知っていただきたいのです。

私は今、社内で「土地なし王」と呼ばれています。毎月複数棟を契約してくるけれど、契約するお客さんが全て土地なし客だからです。褒められているのかけなされているのか分かりません。

今も家が売れずに悩む住宅営業マンが、私のブログの中から覚醒のきっかけを得て頂けるとすれば、これほど幸せなことはありません。

今後もできる限り、皆様のためになるような優良な住宅営業ノウハウを公開していけるよう努力してまいりたいと思います。