ここだけの話、住宅営業マンをやっていると「オイシイこと」があります。それは不動産屋からの「フィー」です。フィーというのは「フィードバック」の略で「謝礼金」という意味を持つ業界用語です。

家は土地がなければ建てることができません。住宅営業マンは土地を保有していないお客さんに出会った場合、まずは自社が販売している土地を勧めることになります。

しかし住宅会社はあくまでも家を販売する会社です。自社で販売している土地の数は限られています。自社販売の分譲地が運よくお客さんが希望する地域に存在していたとしても、価格帯がお客さんの予算に収まらないということもあります。

そのような場合、住宅営業はそのお客さんをあきらめないといけないのかというと、そんなことはありません。町の不動産屋に行けば、いくらでも土地を売っています。わざわざ不動産屋に出向かなくても「この地域の土地資料を送ってください」と電話を一本かければ、FAXやメールでいくらでも土地資料を送ってもらえます。

それらの中からお客さんの希望に合いそうな土地をピックアップして持参するわけです。お客さんがその土地を気に入ってくれたら土地の契約です。

不動産屋が売りに出していた土地ですから契約は不動産屋とお客さんの間で交わされます。住宅営業マンがお客さんに勧めたわけですので日常会話的には「土地の仲介をした」という言い方をするかもしれませんが、土地売買の法律上では「仲介者」には当たりません。

法律上の土地仲介者というのは売主も買主も素人のような場合に、間に入って契約書を作成したり重要事項説明をする不動産業者などのことを言います。ですから、この場合の住宅営業マンは蚊帳(かや)の外の単なる第三者です。

「住宅営業マンとしてはその土地の上に家を契約してもらえれば報酬を得られるわけであり、そういった意味では不動産屋と住宅営業マンはWIN・WINの関係だ。」と考えられるあなたはとても素直で謙虚で立派なお方です。

不動産屋の販売する土地には建築条件(建築する住宅メーカーを指定されている)が付いていません。どこの住宅メーカーで家を建てても構わないわけです。予算の少ないお客さんであれば当然タマホームやユニバーサルホームといった格安メーカーで建てたいと思うはずです。

そういうお客さんはこう言うに決まっています。

「末澤さん、本当にごめんなさいね。いい土地を紹介してもらったのだけれども、私たち予算が限られているから住宅にはあまりお金をかけられないの。だからあなたの会社では建てられないわ。」

それに対して、

「なんだとこのクソ野郎!俺が土地を紹介してやったのに他の住宅会社で建てるってぇのか?お?マジで言ってんのか?てめぇみてぇな義理も人情もねぇヤツをくされ外道(げどう)っていうんだよ。そんなこと許されると思ってんのか?お?なんとしてでもうちで契約してもらうからな!」

と、言いたくなるところですが、絶対に言えませんね。

住宅営業としてはむなしい限りです。一生懸命お客さんのために土地を探してあげたにもかかわらず、もうかったのは不動産屋だけ。やってられませんね。「これだから土地無し客は嫌いなんだよ」とぼやきたくもなるでしょう。

しかし、不動産屋の社長としては住宅営業に対して恩義を感じます。いや、感じないわけがありません。不動産屋の社員でもバイトでもないにも関わらず、営業マンとして土地を宣伝し、契約にまで至らせてくれたのですからこんなにありがたいことはありません。

この住宅営業マンをかわいがっておけば、今後も自分のところの土地を売ってくれるかもしれないという思いが湧きます。そこで、

「ちょっとお小遣いをあげておこうかな」

と思うわけです。

これがフィー(謝礼金)です。フィーの金額は販売した土地によってもたらされた利益額や不動産屋の社長の度量の大きさによって大きく変わってきます。3万円しかくれないケチ社長もいれば、10万円を包んでくれた上に高級スナックをおごってくれる太っ腹社長もいるでしょう。ルールはありません。

住宅営業という仕事をしていれば、こういったおいしい思いをすることがあります。あなたの住宅会社の先輩たちの何人かはこういったフィーをもらってホクホクしていることでしょうが、あまりおおっぴろげには話してくれないと思います。

こういったことはコッソリと行われるものです。だから会社で「先輩は不動産屋からフィーもらったことあるんすかぁ?」などといった無神経な質問はつつしみましょう。

 

自己紹介

はじめまして。

私は某住宅会社で営業マンをやっておりますアッキーと申します。

 

 

私のような者のブログを読んで頂きまして、ありがとうございます。

私は大学を出てすぐに住宅営業マンになりました。今年で13年目です。住宅営業マンになった理由は、就職情報誌に書いてあった賞与の額が高かったからです。

今でこそなんだかえらそうに営業ノウハウを語ったりしておりますが、7年目までは全然売れませんでした。年間1棟か2棟、よくて3棟でした。7年目には11ヵ月連続で契約がないという状態になりました。

私のせいで店のメンバーが営業報奨金をもらえないという月がよくありました。契約しないと店のメンバーから白い目で見られるというシステムを考えた人は悪魔だと思います。

このブログをはじめたのもその頃で、ひたすら仕事の愚痴を書き連ねてストレスを発散していました。

連続坊主が11カ月続いたその月に、私はこのサイトを通じてフッキーさんという方からメールをいただきました。フッキーさんは東北地方の方で、飲食チェーンの仕事を辞めて住宅営業に転職したという経歴の持ち主でした。

彼は住宅会社に転職した時に、店のメンバー全員から引き出しの中で腐らせていた土地なし客のアンケート名簿をもらったそうです。先輩たちは更地・建替客の名簿は渡さずに、土地なし客名簿だけをフッキーさんに渡したのです。彼は必然的に土地なし客に特化せざるをえなかったのですが、半年後には同期入社の営業なかで一番を取ってしまったそうなのです。

現在でも、彼が契約するお客さんの9割は土地なし客だそうです。そうなったきっかけは土地なし名簿ばかりをもらったことがきっかけではあることは間違いありません。

でも彼は「中途入社の営業は土地なし客に特化するべき」だと言います。その理由のひとつが「他の営業マンが避けるので社内競合が少ない」ということでした。中途入社の社員が社内競合なんかしたらひんしゅくをかいますからね。

でも最大の理由は「土地さえ決まったら家も契約してくれるから」だと言いました。

確かにそうです。土地さえ決まったら土地なし客は早いです。でもその土地がなかなか決まらないから苦労するんですよね。だからみんな土地なし客を避けるのです。

でも、フッキーさんは努力家でした。土地を売るための方法を猛勉強したそうです。そこで出会ったのが石川智忠という人です。

私はフッキーさんが使用したという石川智忠氏の動画マニュアルを購入して実践してみた結果、契約ができたのです。これには自分が一番驚きました。

7年目の8月に私は11ヵ月連続坊主を止める契約をしました。土地なしのお客さんを契約できたのですが、土地を案内した日の夜に「あの土地を契約したい」とお客さんのほうから電話がかかってきました。フリーの土地だったのですが、建物のほうも当社で契約してくれました。入社して初めて「自分の力で獲った」という実感のある契約でした。

これで私は土地なし客に味をしめ、翌月も土地なし客にターゲットを絞ったところ、運よく契約できました。それはまた他の分譲地の土地案内からの契約でした。店長から「やればできるじゃないか」と言われました。あんな言葉をかけてもらったのは中学生の頃以来だったかもしれません。

ここからが自分でも驚きなのですが、翌10月も1棟、11月はなんと2棟、12月も2棟、そして1月は1棟の契約。気が付けば半年間に8棟の契約をしていました。半年に一度契約するかしないかという成績だった私にとって、天文学的数字の契約棟数です。

それから6年経った現在、毎月2棟ペース、年間24棟ペースで契約ができるようになっています。(調子が悪いと年間20棟を切ることもあります)

これはリアルな話ですが、給与は100万円を超えます。出荷がまとまっている月は140万円を超えることもあります。

私が売れるようになれたのは、運がよかったからです。本気でそう思っています。才能はないです。

私はそもそも、あまり物事を要領よくこなすことができません。でも、土地なし客に特化してそこに全精力を注ぐ、という単純なやり方にはハマることができました。

「フッキーさんからメールがもらえたこと」「石川氏の営業手法にハマることができたこと」。この2つの運のために、私は売れるようになれました。

私はそれまでも数々の住宅営業ノウハウが書かれた本を購入して実践してきました。でも、絶対にまねできないようなことだったり、まねできたとしても家が売れるようになるものではありませんでした。田中敏則とか丸山景右といった名前を聞かれたことがありますでしょうか。彼らのような天才が書いたノウハウは、私にはダメでした。

しかし石川氏の営業手法は天才たちが語る営業手法とは全く違いました。こんな私でも実践でき、すぐに結果が伴いました。

そのマニュアルはそれなりに高額でしたが、今となってはその何十倍もの営業報酬を毎月得ているわけですから、安い買い物だったと言うべきかもしれません。かつては書店販売もされていたのですが、現在ではネット限定で販売されているだけのようです。一応リンクを こちら に貼っておきます。

私はこの営業手法を読者の皆様におすすめしているわけでは決してございません。この営業手法が「私には合っていた」ということです。家がなかなか売れない営業マンであっても、このようなきっかけにさえ出会えれば大きく変われる可能性がある、ということを知っていただきたいのです。

私は今、社内で「土地なし王」と呼ばれています。毎月複数棟を契約してくるけれど、契約するお客さんが全て土地なし客だからです。褒められているのかけなされているのか分かりません。

今も家が売れずに悩む住宅営業マンが、私のブログの中から覚醒のきっかけを得て頂けるとすれば、これほど幸せなことはありません。

今後もできる限り、皆様のためになるような優良な住宅営業ノウハウを公開していけるよう努力してまいりたいと思います。