ファッション雑誌で人気モデルがMA-1型ブルゾンを着ると一部の女性がそれをまねし、そのような女性が増えてくると、それを見た他の女性たちがさらにまねをしていきます。

男性も同じです。2000年前後は2つボタンのスーツがダサいといわれ、誰も着ていませんでした。ところが今では3つボタンのスーツを着ている人をほとんど見かけません。

グルメ番組でタレントがラーメンをおいしそうにすすっているのを見ると無性にラーメンが食べたくなりますし、ショートケーキを食べているのを見ると生クリームが食べたくなります。

目に入る人の行動のまねをしたくなる心理を社会心理学では「同調現象」といいます。

同調現象はサルでも起きる、ということを理研脳科学総合研究センターが発表しています。しかし、それは当然のことだと思います。

すべての哺乳類はオギャーと産まれてから物心つくまでは、周りの大人のまねをすることで成長していくのです。他人のマネをするということが本能に組み込まれているから生き延びられるのです。

わたしは住宅営業の仕事にも同調現象を利用し、実際にそれが有効に機能しています。

折衝中のお客さんに実際の建物を案内する場合、建売住宅をひっそりと案内するよりも完成現場見学会に来てもらうべきです。

完成現場見学会では複数の営業マンが自分の客さんを案内しています。そういうにぎやかな会場を案内することで同調現象を誘発することができます。

「自分以外にもこの住宅会社で検討している人や契約した人がたくさんいるんだ。」という認識をお客さんに持ってもらうことで、契約への機運がぐっと高まるのです。

私の場合、お客さんをさらに強い同調現象の渦に巻き込む方法を個人的に取り入れています。

それは自分の契約済みのお客さんに頼んで、折衝中の家族を案内させてもらうという手法です。案内する家は、お子さん同士の年齢が近いお宅を案内するようにしています。

子供の年齢が近いと、奥さん同士で自然と話が盛り上がります。そうなればしめたものです。オーナーから断熱性能や使い勝手の話を必死で引き出そうとする必要はありません。私は同調現象の効果に期待して傍観するだけです。

「すでにこのメーカーで家を建てて暮らしている同年代の人が身近に存在する。」という意識を持ってもらう事は重要です。数年後にたとえ当社が倒産したとしても、その時に悲しい思いを共有できる仲間がいるということは心強いものです。

案内させてもらったオーナーさんには自腹で購入した全国百貨店共通商品券5,000円分をこっそりお渡しします。家の中をきれいに掃除し、休日の貴重な時間をつぶしてもらうことを考えれば安いものです。

同調現象を最大限に有効利用したのは元積水ハウスの田中敏則かもしれません。彼は毎月3棟ペースで契約をしていましたが、すべてがオーナーの紹介からの契約でした。

オーナーが勝手に知人を自宅に招いて「このハウスメーカーはいいよ。」と言って勧めてくれるのですから、本人の知らないうちに同調現象の輪が広まっていったというわけです。住宅営業マンの理想型です。

 

自己紹介

はじめまして。

私は某住宅会社で営業マンをやっておりますアッキーと申します。

 

 

私のような者のブログを読んで頂きまして、ありがとうございます。

私は大学を出てすぐに住宅営業マンになりました。今年で13年目です。住宅営業マンになった理由は、就職情報誌に書いてあった賞与の額が高かったからです。

今でこそなんだかえらそうに営業ノウハウを語ったりしておりますが、7年目までは全然売れませんでした。年間1棟か2棟、よくて3棟でした。7年目には11ヵ月連続で契約がないという状態になりました。

私のせいで店のメンバーが営業報奨金をもらえないという月がよくありました。契約しないと店のメンバーから白い目で見られるというシステムを考えた人は悪魔だと思います。

このブログをはじめたのもその頃で、ひたすら仕事の愚痴を書き連ねてストレスを発散していました。

連続坊主が11カ月続いたその月に、私はこのサイトを通じてフッキーさんという方からメールをいただきました。フッキーさんは東北地方の方で、飲食チェーンの仕事を辞めて住宅営業に転職したという経歴の持ち主でした。

彼は住宅会社に転職した時に、店のメンバー全員から引き出しの中で腐らせていた土地なし客のアンケート名簿をもらったそうです。先輩たちは更地・建替客の名簿は渡さずに、土地なし客名簿だけをフッキーさんに渡したのです。彼は必然的に土地なし客に特化せざるをえなかったのですが、半年後には同期入社の営業なかで一番を取ってしまったそうなのです。

現在でも、彼が契約するお客さんの9割は土地なし客だそうです。そうなったきっかけは土地なし名簿ばかりをもらったことがきっかけではあることは間違いありません。

でも彼は「中途入社の営業は土地なし客に特化するべき」だと言います。その理由のひとつが「他の営業マンが避けるので社内競合が少ない」ということでした。中途入社の社員が社内競合なんかしたらひんしゅくをかいますからね。

でも最大の理由は「土地さえ決まったら家も契約してくれるから」だと言いました。

確かにそうです。土地さえ決まったら土地なし客は早いです。でもその土地がなかなか決まらないから苦労するんですよね。だからみんな土地なし客を避けるのです。

でも、フッキーさんは努力家でした。土地を売るための方法を猛勉強したそうです。そこで出会ったのが石川智忠という人です。

私はフッキーさんが使用したという石川智忠氏の動画マニュアルを購入して実践してみた結果、契約ができたのです。これには自分が一番驚きました。

7年目の8月に私は11ヵ月連続坊主を止める契約をしました。土地なしのお客さんを契約できたのですが、土地を案内した日の夜に「あの土地を契約したい」とお客さんのほうから電話がかかってきました。フリーの土地だったのですが、建物のほうも当社で契約してくれました。入社して初めて「自分の力で獲った」という実感のある契約でした。

これで私は土地なし客に味をしめ、翌月も土地なし客にターゲットを絞ったところ、運よく契約できました。それはまた他の分譲地の土地案内からの契約でした。店長から「やればできるじゃないか」と言われました。あんな言葉をかけてもらったのは中学生の頃以来だったかもしれません。

ここからが自分でも驚きなのですが、翌10月も1棟、11月はなんと2棟、12月も2棟、そして1月は1棟の契約。気が付けば半年間に8棟の契約をしていました。半年に一度契約するかしないかという成績だった私にとって、天文学的数字の契約棟数です。

それから6年経った現在、毎月2棟ペース、年間24棟ペースで契約ができるようになっています。(調子が悪いと年間20棟を切ることもあります)

これはリアルな話ですが、給与は100万円を超えます。出荷がまとまっている月は140万円を超えることもあります。

私が売れるようになれたのは、運がよかったからです。本気でそう思っています。才能はないです。

私はそもそも、あまり物事を要領よくこなすことができません。でも、土地なし客に特化してそこに全精力を注ぐ、という単純なやり方にはハマることができました。

「フッキーさんからメールがもらえたこと」「石川氏の営業手法にハマることができたこと」。この2つの運のために、私は売れるようになれました。

私はそれまでも数々の住宅営業ノウハウが書かれた本を購入して実践してきました。でも、絶対にまねできないようなことだったり、まねできたとしても家が売れるようになるものではありませんでした。田中敏則とか丸山景右といった名前を聞かれたことがありますでしょうか。彼らのような天才が書いたノウハウは、私にはダメでした。

しかし石川氏の営業手法は天才たちが語る営業手法とは全く違いました。こんな私でも実践でき、すぐに結果が伴いました。

そのマニュアルはそれなりに高額でしたが、今となってはその何十倍もの営業報酬を毎月得ているわけですから、安い買い物だったと言うべきかもしれません。かつては書店販売もされていたのですが、現在ではネット限定で販売されているだけのようです。一応リンクを こちら に貼っておきます。

私はこの営業手法を読者の皆様におすすめしているわけでは決してございません。この営業手法が「私には合っていた」ということです。家がなかなか売れない営業マンであっても、このようなきっかけにさえ出会えれば大きく変われる可能性がある、ということを知っていただきたいのです。

私は今、社内で「土地なし王」と呼ばれています。毎月複数棟を契約してくるけれど、契約するお客さんが全て土地なし客だからです。褒められているのかけなされているのか分かりません。

今も家が売れずに悩む住宅営業マンが、私のブログの中から覚醒のきっかけを得て頂けるとすれば、これほど幸せなことはありません。

今後もできる限り、皆様のためになるような優良な住宅営業ノウハウを公開していけるよう努力してまいりたいと思います。