アメリカの心理学者であるスタンレー・ミルグラムが1974年に『権威に対する服従』という著書を残しています。彼は各種の実験から

「人間は自分の価値基準よりも、権威ある人の指図を優先する傾向にある」

という結論を導いてます。

これは『権威への服従の法則』などと言われ、日本の企業広告にもよく利用されています。

例えば、

「北里大学生命科学研究所の山田陽城教授によって、R-1ヨーグルトがインフルエンザウイルスの増殖を抑制することが確認されています。」

「日本歯科医師会推奨 ガム・デンタルハブラシ超先細毛」

「第37回日本カー・オブ・ザ・イヤー1位獲得 スバル・インプレッサ」

「第6回からあげグランプリ金賞受賞 からあげ大吉」

といったものです。

大学の教授、日本歯科医師会には無条件に権威を感じてしまいます。また、賞レースでの実績にたいしてもやはり無条件に魅力を感じてしまうものです。

ちなみに「からあげグランプリ」ですが、『手羽先部門』『塩ダレ部門』『西日本しょうゆダレ部門』といった部門があります。全部で11部門もあります。さらに、それぞれの部門で10店程に金賞が与えられます。したがって「からあげグランプリ金賞」と称することができるお店は毎年100店近く誕生するのです。いつ消費者庁の指導対象となってもおかしくないレベルです。

そしてわが住宅業界にも「権威への服従の法則」はよく利用されています。

例えばこれ。

「ミサワホームは、27年連続でグッドデザイン賞を受賞。」

ミサワグッドデザイン賞

ミサワホームホームページより)

この他にも、

「キッズデザイン賞」

「日本免震構造協会技術賞」

「地球環境大賞」

「日本エコハウス対象」

「ハウス・オブ・ザ・イヤー・エナジー」

「エコプロダクツ大賞」

などなど、住宅メーカーに与えられる賞はたくさんあります。

しかし住宅営業の皆さまの実感としては、どうお感じでしょうか。このような賞の話をしたとしても、お客さんの反応はあまり良くないのではないでしょうか。私も折衝の中で、この手の話はしないようにしています。

どうやら住宅という商品に権威付けをする道具として、「賞」はあまり相性が良くないのかもしれません。

 

私は独自のやり方で『権威への服従の法則』を自分の営業に取り入れています。

「権威」などと表現すると分かりにくいので、私は「お墨付き」とか「太鼓判」という言葉に言い換えて考えるようにしています。少し考えると、住宅営業に利用できるお墨付きが結構あります。

 

 

日本工業規格(JIS)というお墨付きの利用

「当社のアンカーボルトは直径2cmと太く、強度と耐腐食性に優れたステンレス鋼を使用し、I型ではなくJ型を採用しています。」

と言うよりも、

「当社のアンカーボルトは阪神・淡路大震を教訓にして制定された日本工業規格(JIS)を満たしたものしか使用しておりません。」

と言ったほうが、お客さんにわかりやすく安心感を与えることができます。

本来、JISはメーカーの垣根を越えた製品規格の統一のためのものであり、強度が強いということの証明ではありません。したがって、上記のように上手に使うことが大事です。

住宅会社が独自で決めている安全基準をどんなにアピールしたとしても、お客さんからするとそれがどれほどのものかよく分かりません。また、「独自」の基準である以上、心の底からは信用できません。それよりも、JISという第三者機関が定めた安全規格に適合しているということのほうが信用できるのです。

 

土砂災害警戒区域図の逆利用

市町村や都道府県のサイトから『土砂災害警戒区域図』なるものが手に入ります。本来であれば、この資料を持ち出す必要があるのは山や川の近くの土地を勧める場合だけです。

しかし私は、お客に土地を勧める時には100%この資料を利用します。

土砂災害警戒区域図は危険な地域を指定しています。ということは、指定されていない地域は危険ではないということです。言ってみれば「安全のお墨付き」を与えてくれている図なのです。

私はいかなる場合もこの資料を持ち出し「土砂災害警戒区域には指定されていない安全な土地です。」と、説明します。それをするだけで、お客さんの心の中でその土地の価値が高まるのです。

 

医者・大学教授のお客さんの利用

医者、大学教授、弁護士といった職業の人に対しては、やはり権威を感じてしまうものです。これを利用しない手はありません。

「2年前に当社で建てていただいた大学教授がいらっしゃるのですが、メーカーの選定には相当研究されたみたいです。」

と言うことで、「大学教授が研究したうえで選んだハウスメーカーならば間違いないかも」と思ってもらえます。

「当社ではよくお医者さんに耳鼻科や歯医者などの診療所を建てていただいています。」

と言うことで、「耳鼻科の診療所が選ぶ建築会社ならば、シックハウスなどの問題をクリアしているのかも」と思ってもらえます。

可能であれば大学名や診療所名も一緒に打ち明けたほうが、さらに権威への服従の法則の効果が期待できます。

 

自己紹介

はじめまして。

私は某住宅会社で営業マンをやっておりますアッキーと申します。

 

 

私のような者のブログを読んで頂きまして、ありがとうございます。

私は大学を出てすぐに住宅営業マンになりました。今年で13年目です。住宅営業マンになった理由は、就職情報誌に書いてあった賞与の額が高かったからです。

今でこそなんだかえらそうに営業ノウハウを語ったりしておりますが、7年目までは全然売れませんでした。年間1棟か2棟、よくて3棟でした。7年目には11ヵ月連続で契約がないという状態になりました。

私のせいで店のメンバーが営業報奨金をもらえないという月がよくありました。契約しないと店のメンバーから白い目で見られるというシステムを考えた人は悪魔だと思います。

このブログをはじめたのもその頃で、ひたすら仕事の愚痴を書き連ねてストレスを発散していました。

連続坊主が11カ月続いたその月に、私はこのサイトを通じてフッキーさんという方からメールをいただきました。フッキーさんは東北地方の方で、飲食チェーンの仕事を辞めて住宅営業に転職したという経歴の持ち主でした。

彼は住宅会社に転職した時に、店のメンバー全員から引き出しの中で腐らせていた土地なし客のアンケート名簿をもらったそうです。先輩たちは更地・建替客の名簿は渡さずに、土地なし客名簿だけをフッキーさんに渡したのです。彼は必然的に土地なし客に特化せざるをえなかったのですが、半年後には同期入社の営業なかで一番を取ってしまったそうなのです。

現在でも、彼が契約するお客さんの9割は土地なし客だそうです。そうなったきっかけは土地なし名簿ばかりをもらったことがきっかけではあることは間違いありません。

でも彼は「中途入社の営業は土地なし客に特化するべき」だと言います。その理由のひとつが「他の営業マンが避けるので社内競合が少ない」ということでした。中途入社の社員が社内競合なんかしたらひんしゅくをかいますからね。

でも最大の理由は「土地さえ決まったら家も契約してくれるから」だと言いました。

確かにそうです。土地さえ決まったら土地なし客は早いです。でもその土地がなかなか決まらないから苦労するんですよね。だからみんな土地なし客を避けるのです。

でも、フッキーさんは努力家でした。土地を売るための方法を猛勉強したそうです。そこで出会ったのが石川智忠という人です。

私はフッキーさんが使用したという石川智忠氏の動画マニュアルを購入して実践してみた結果、契約ができたのです。これには自分が一番驚きました。

7年目の8月に私は11ヵ月連続坊主を止める契約をしました。土地なしのお客さんを契約できたのですが、土地を案内した日の夜に「あの土地を契約したい」とお客さんのほうから電話がかかってきました。フリーの土地だったのですが、建物のほうも当社で契約してくれました。入社して初めて「自分の力で獲った」という実感のある契約でした。

これで私は土地なし客に味をしめ、翌月も土地なし客にターゲットを絞ったところ、運よく契約できました。それはまた他の分譲地の土地案内からの契約でした。店長から「やればできるじゃないか」と言われました。あんな言葉をかけてもらったのは中学生の頃以来だったかもしれません。

ここからが自分でも驚きなのですが、翌10月も1棟、11月はなんと2棟、12月も2棟、そして1月は1棟の契約。気が付けば半年間に8棟の契約をしていました。半年に一度契約するかしないかという成績だった私にとって、天文学的数字の契約棟数です。

それから6年経った現在、毎月2棟ペース、年間24棟ペースで契約ができるようになっています。(調子が悪いと年間20棟を切ることもあります)

これはリアルな話ですが、給与は100万円を超えます。出荷がまとまっている月は140万円を超えることもあります。

私が売れるようになれたのは、運がよかったからです。本気でそう思っています。才能はないです。

私はそもそも、あまり物事を要領よくこなすことができません。でも、土地なし客に特化してそこに全精力を注ぐ、という単純なやり方にはハマることができました。

「フッキーさんからメールがもらえたこと」「石川氏の営業手法にハマることができたこと」。この2つの運のために、私は売れるようになれました。

私はそれまでも数々の住宅営業ノウハウが書かれた本を購入して実践してきました。でも、絶対にまねできないようなことだったり、まねできたとしても家が売れるようになるものではありませんでした。田中敏則とか丸山景右といった名前を聞かれたことがありますでしょうか。彼らのような天才が書いたノウハウは、私にはダメでした。

しかし石川氏の営業手法は天才たちが語る営業手法とは全く違いました。こんな私でも実践でき、すぐに結果が伴いました。

そのマニュアルはそれなりに高額でしたが、今となってはその何十倍もの営業報酬を毎月得ているわけですから、安い買い物だったと言うべきかもしれません。かつては書店販売もされていたのですが、現在ではネット限定で販売されているだけのようです。一応リンクを こちら に貼っておきます。

私はこの営業手法を読者の皆様におすすめしているわけでは決してございません。この営業手法が「私には合っていた」ということです。家がなかなか売れない営業マンであっても、このようなきっかけにさえ出会えれば大きく変われる可能性がある、ということを知っていただきたいのです。

私は今、社内で「土地なし王」と呼ばれています。毎月複数棟を契約してくるけれど、契約するお客さんが全て土地なし客だからです。褒められているのかけなされているのか分かりません。

今も家が売れずに悩む住宅営業マンが、私のブログの中から覚醒のきっかけを得て頂けるとすれば、これほど幸せなことはありません。

今後もできる限り、皆様のためになるような優良な住宅営業ノウハウを公開していけるよう努力してまいりたいと思います。